肌の教室

肌の浸透性について

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肌の浸透性について知っておこう!

医学的には、肌(皮膚)も心臓や肝臓と同じ臓器の一つです。つまり、美肌とは、「皮膚が健康に保たれている状態」だといえるでしょう。そう考えると、美しい肌をつくるには、皮膚の健康に必要な栄養素を身体の内側から補給することが絶対条件になります。スキンケアには皮膚表面から塗るスキンケアより、身体の内側から栄養素を補うほうがはるかに効果的なのです。
ちまたには、コラーゲンやコンドロイチンなど肌にいいといわれる成分が含まれた化粧品が数多く出回っています。それらを上手に組み合わせれば、美肌を手に入れるのはいとも簡単なことのように思われるのも、無理はないでしょう。

ところがそこには大きな落とし穴があるのです。

一つは、私たちの肌の持つ特性です。肌には体内の蒸発を防いだり、外界からの刺激や細菌などの進入を防ぐために、バリア機能が備わっています。このバリア機能によって肌は乾燥や細菌などの攻撃から守られているわけですが、逆に、肌に何かを塗っても、含まれている成分の分子が大きかったり水溶性だったりすると、そのほとんどはバリア機能によってはじかれてしまうという、やっかいな一面もあわせ持っています。どんなに肌に有効な成分が含まれているとうたわれている化粧品であっても、皮膚の奥まで浸透していかなくては、その効果は得られません。
そして、もう一つは、化粧品に含まれる成分による化学反応です。医学の立場からいえば一日中肌につけている化粧品の中にさまざまな成分を加えることは、かえって肌に悪影響を及ぼす可能性が高いのです。

医師は、患者さんに対して身体に作用するものを2種類以上使うとき、まず相互作用というものを警戒します。相互作用とは、異なる成分同士がお互いに及ぼし合う影響のことです。医薬品の場合、2つの成分によって起こる作用に関しては調査されていますが、成分が3種類以上になると、体内でどのような化学反応が起こるかはっきりしていないことが多くあります。そのため、医師は飲み薬などを3種類以上処方する場合には、特に警戒せざるを得ないのです。
化粧品の中に入っている栄養成分も、薬に使われているのと同じような化学反応でできています。しかも、化粧品の中には防腐剤や香料なども入っています。ですから、これらの成分が、それぞれどのような相互作用をもたらすことになるか、想像しがたいものがあるのです。
まして、顔や首というのは、紫外線がダイレクトに当たるところです。紫外線が肌によくないことはよく知られていますが、実は紫外線による刺激によって、化粧品成分の化学反応がさらに促進されてしまうという危険性もあるのです。

これらのことを考え合わせると、さまざまな栄養成分を配合した化粧品が、必ずしも美しくしてくれるとは限らないのです。

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