
年齢とともに肌が輝きを失い、なんとなくくすんで見えるようになるのは。「胚芽細胞」という表皮をつくる細胞の存在が大きく関わっています。
胚芽細胞は、真皮の真上にびっしりと並んでいます。皮膚の一番表面にある表皮のしたの方で胚芽細胞が細胞分裂を繰り返して、新しい細胞が生まれていきます。新しい細胞がどんどん生まれてくるため、古い細胞は次第に上へ上へと押し上げられていきます。この間に細胞は、「角化」という変化を起こしています。
角化というのは、細胞が自分の中にケラチンという蛋白質をどんどんつくり、やがてケラチンで溢れかえって核もなくなり、丸ごとケラチンに置き換わってしまう状態を言います。こうした変化は、皮膚の表面を守ろうとして細胞が丈夫な形に作り変えられるためにおきます。
こうして皮膚の表面を保護するために変化した細胞が集まって「角質」となります。角質は皮膚表面で外部の刺激から肌を守るバリアの役割を果たしますが、やがて垢となってはがれ落ちていきます。こうした一連の胚芽細胞の活動、つまり新しい細胞が生まれてから垢となってはがれ落ちていくまでの期間を「ターンオーバー」といいます。
そして、一度ターンオーバーして表皮細胞が入れかわるのに、普通約28日間かかります。だいたい、細胞が1個分裂すると角質のうち細胞の一個分がはがれ落ちると考えてください。このように、皮膚は28日周期で生まれかわっているのです。
ところが、加齢とともに胚芽細胞の活動力が次第に失われ、28日周期であったターンオーバーもやがて35〜40日周期になっていきます。つまり、同じ表皮であっても、若いときは28日前にできた細胞であったのが、50歳、60歳では、40日も前のものになってしまいます。この差が肌のくすみとして、見た目にもはっきりととらえられるようになってくるのです。 |