ビタミンCは、美容効果の高い成分の、いわば草分け的存在。ところが、コラーゲンやヒアルロン酸などを配合した美容液の登場で、このところ、いささかその影が薄れているように思われます。
コラーゲンやヒアルロン酸など分子の大きい成分は、いくら肌に塗っても吸収されず、効果はほとんど期待できません。その点、ビタミンCは、分子が小さいため、飲んでよし、塗ってよし、美肌効果を十分に期待できるスグレモノです。
きれいな肌への最短ルートを考えるとき、やはりビタミンCの存在は必要不可欠です。
毛穴には、そのひとつひとつに、皮脂腺がついています。皮脂腺からは脂成分が分泌されます。この脂成分は、毛穴から体表面に放出されて、皮膚の表面に薄い皮脂膜をつくり肌の乾燥を防ぐという、いわばバリアの働きをします。 皮脂腺でつくられる脂成分は、順調に体の表面へと流れ出なければなりません。脂質が毛穴のなかにたまってしまうとバイ菌の格好のえさとなり、そこで細菌が繁殖しやすくなります。ニキビや吹き出ものは、毛穴のなかにたまった脂成分のなかで細菌が繁殖し、外に姿をあらわしたものです。 ところで、皮膚の表面には、もともと細菌がたくさんいます。ストレスや寝不足などで皮膚の免疫力が低下すると、細菌が繁殖しやすくなり、ニキビ・吹き出ものができやすくなります。 以上のメカニズムを考えると、ニキビ・吹き出ものを防止するには、毛穴の内側の脂成分が順調に流れ出ること、細菌が繁殖しないような強い免疫力を持つことの2点が重要ということになります。 ビタミンCは、リンパ球の働きを高めて免疫力を増強しますので、ニキビ・吹き出ものの予防に効果を発揮することはあるでしょう。しかし、脂成分が滞留しやすい体質であったり、睡眠不足やストレス、過労、食生活の乱れ、お酒の飲みすぎなどで免疫力が極端に低下しているようなときは、いくらビタミンCをとったところで「焼け石に水」といえるかもしれませんね。
週に2回外食をする人の血中ビタミンC濃度の平均は、1.02mg/dlで、外食しない人の平均ち1.25mg/dlを下回っています。外食の多い人はビタミンCが不足しがちといえるでしょう。 また、喫煙者の血中ビタミンC濃度は、非喫煙者より20%ほど低くなっています。喫煙者もビタミンCが不足しがちといえるでしょう。 また、帰宅時間が遅い人、通勤時間が長い人もビタミンCの血中濃度が低いというデータがあります。ストレスが大きい人の体内では抗ストレスホルモンが生まれやすく、そのためビタミンCが多量に消費されて、不足しがちになるのかもしれません。 さらに、汗まみれになる激しい労働をする人やスポーツ選手は、活性酸素の障害から身を守るためにビタミンCが大量に消費されます。この場合は、不足しがちというよりも、大量に摂取して身を守るべきだといえるでしょう。
私たちの体内では、さまざまな化学反応が行われています。 食物を消化するのも化学反応ですし、エネルギーをたくわえるのも、たくわえたエネルギーを運動エネルギーに変えるのも、すべて化学反応です。考え事をして脳細胞が活動するのも、心臓が動いているのも化学反応の結果です。その化学反応のパターンとして、酸化還元反応は大きなウエイトを占めています。 近年の研究の結果、不必要な酸化反応が細胞の遺伝子であるDNAにキズをつけ、突然変異を起こさせることがわかりました。また、脂質代謝においても、過剰な酸化反応が悪影響を与え、動脈硬化が進行しやすくなることがわかりました。 以上のような研究成果を背景に、過剰な酸化反応を起こさせる物質として、近年、活性酸素と過酸化脂質、紫外線がクローズアップされるようになり、それらが引き起こす酸化反応を抑えることが、健康維持のテーマになったのです。 ビタミンCはみずからが酸素と結びついて還元剤として働く結果、他の成分が酸化されるのを抑えるという役割を果たします。この役割を果たすことを「抗酸化作用を持っている」といいます。 肌は外界と接していることから、ある意味で活性酸素、過酸化脂質、紫外線につねに接しているともいえます。したがって、それらの障害から肌を守る作用のあるビタミンCは、きれいな肌とつくる上で重要な役割を果たしているといえるでしょう。
日焼けには2つケースがあります。肌が最初はほんのりと赤くなってやがて黒褐色になるパターンと、最初に真っ赤になってヤケドのような状態になり、そのあと、黒くならないもとの肌色に戻っていくパターンです。 どちらのパターンになるかは、それぞれのメラニン細胞の活性度の違いによるところが大きく、それは遺伝体質によります。 健康にいいのは、黒褐色になるパターンです。日焼けして黒くなるというのは、ある意味では紫外線から身を守る防衛反応だからです。黒褐色にならない人は紫外線の悪影響が肌の奥深くまで浸透しますので、水ぶくれになるなど、ヤケド状態になることがしばしばです。 太陽光により、メラニン細胞が活性化されるパターンの人は、メラニン細胞の過剰活性化と突然変異によって、シミ・ソバカスができることに注意しなければなりません。そのため、ビタミンCはきわめて有用です。ヒトプラセンタを併用するとさらに効果的といえるでしょう。 一方、日焼けして水ぶくれするタイプの人は、ビタミンCを摂取する程度では、日焼けによるヤケドの予防や治療には間に合いませんが、やはりメラニン細胞の突然変異には気をつけなければいけません。それには、ビタミンCとヒトプラセンタとの併用が非常に有効です。
実際に利用する上では、たいした違いはありません。商品のイメージ的な付加価値、規制法律などに違いはありますが、内容的にはどれも同じだと思っていいでしょう。あくまで、「1日に何gを摂取するか」がポイントです。
タバコの成分が肺に入ってくると、その成分(主にタール成分)を撃退しようとして、気管支の周囲に配置されている白血球が猛烈に働くことになります。このとき、白血球の働きを維持するためにビタミンCが消費されます。タバコ1本につき、25mgものビタミンCが消費されます。 ということは、タバコを毎日20本吸う人は吸わない人に比べて、ビタミンCを500mg以上も多めにとったほうがいいということになります。 喫煙者に肌あれやシミ・ソバカスが多いのは、単純にビタミンC不足が原因なのかもしれません。
Q. ビタミンCをサプリメントでとるとき、もっとも効果的な飲み方は?
ビタミンCは水溶性で、すばやく腸から吸収されます。腸から吸収されたあとは、血液中をめぐり、必要な臓器に配分されたあと、尿となって排出されます。 各細胞内のビタミンC濃度が最高になるのは、摂取後の2〜3時間です。そのあと、濃度は次第に低下し、6〜8時間後には半減します。 以上を考えると、抗酸化作用や免疫力向上などを目的として健康のためにビタミンCを毎日摂取するなら、1日3回、毎日食後にとるのがいいでしょう。食後にとったほうが、空腹時よりも吸収のペースを遅らせることができるので、長時間作用させることができます。また、食後すぐに飲んだ方がすきっ腹で飲むより、胃のダメージが少ないというメリットもあります。もちろん、美肌目的で飲むときも、1日3回食後にとるのがおすすめです。
紫外線は皮膚の奥に浸透して、健康上好ましくない障害を多く発生させます。そうした紫外線による障害を防ぐために、メラニン色素は紫外線を感知すると活性化し、メラニン色素をつくります。メラニン色素が紫外線の侵入を防いでくれるのです。つまり、体を守るために日焼け現象は起こっています。 ところが、もともと日焼けすることの少ない人が突然、大量の紫外線を浴びると、メラニン細胞の急な活性化にともない、突然変異が起こることがあります。この突然変異がシミやソバカスとして残ることになります。 逆にメラニン細胞が活性化しないで、肌が赤くなることがあります。この場合は、紫外線が奥深くまで浸透することになり、体にとっては危険な状態です。したがって、このタイプの人は、日焼けをしないような工夫をすることがもっとも大切です。 ビタミンCには、チロシナーゼの阻害作用があり、メラニン色素の合成を抑えますが、日焼けを防止できるほどのものではありません。とはいえ、ビタミンCの抗酸化作用が役立ちますので、事前にビタミンCをとっておいたほうがいいでしょう。少量ではなく、一度に3gぐらいとったほうがいいと思います。
ビタミンCは熱に対して非常に弱く、食材を水洗いしたり、湯のなかでゆでたり焼いたりすると、ビタミンCの大半は壊れてしまいます。 たとえば、ホウレンソウの場合、1分ゆでると25〜30%のビタミンCが失われ、5分ゆでると60%ものビタミンCが失われてしまいます。また、調理したらすぐに食べることも大切です。たとえば、大根おろしの場合、おろしてから5分後にはすでに5%のビタミンCが失われ、2時間も放っておくとビタミンCの量は半分程度になってしまいます。 したがって、食材のからビタミンCをとるときには、なるべく水洗いを手早くして、できるだけ生の状態ですばやく食べることが望ましいでしょう。どうしても加熱の必要のあるときは、電子レンジを利用すると水をほとんど使わず、加熱時間も短くてすみます。 ちなみに、ビタミンCは凍結に対しては強いようです。冷蔵庫に入れっぱなしの野菜を食べるより、冷凍野菜のほうがビタミンCは豊富。電子レンジで解凍すればビタミンCの損失を妨げます。